鉄道関連本

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2016年7月

この趣味が広がらない訳…

先日、IMONさんのブログを見ていて、天賞堂の新本会長の訃報を知りました。

いろいろな賞賛・批判を浴びつつも、日本の鉄道模型を引っ張ってきた、数少ない第一世代の模型店の代替わりということになりましょうか。
その中で触れられていたことで、日本の鉄道模型が(そのブログでは「天賞堂の」と限定はしていましたが、限定しなくてもよろしいかと思いますので、ここでは「日本の」とかきます)1/80・16.5mmであるがゆえに、趣味人口が増えなかったと書かれていました。

もういろいろなところで、なんでこの趣味は間口が広がらないんだろう?ということがたくさん書かれてきましたね。
自分もこのブログなどでいろいろ書いて、以前書いたことをすっかり忘れて真逆のことを書いたりしていました。

なぜ、この趣味は間口が広がらないのか…
最近思っていることは、この趣味自体の「環境」が原因ではないかということです。
しかも、日本固有の理由で…。
自分の中では、この趣味を49年やってきて、いまは非常にわけのわからない「やるきのなさ」が充満しています。

まずして「実物」に興味が無くなっています。
今走っているJR・私鉄の電車たちに、魅力を感じなくなっています。

確かにきれいな電車です。デザインも優れています。省エネです。
でも、何かが違う…。
だから、その電車に乗って、旅行したいと思わない。
「乗ってみたい」という気にさせられない。
一般の方は「電車」に乗っているのではなく、きれいな移動手段で旅行している途中段階を楽しんでいらっしゃる、と私は思っています。

以前の私の上司が「食堂車なんて不要だ。旅行した現地に行って、現地のものを食べるべきだ」という話がしたことがあります。
これは一瞬正論に思えますが、この話を聞いた直後は、ちょっとずれているような気がしたことを今でもはっきり覚えています。

旅行、でも出張でもそうですが、汽車に乗るってのは、私は「日常のリセット」のかかっている時間ではないかと思っています。
そこには、まるで「禅寺」で座っているかのような空間、とでも申しましょうか…
そこまで重々しくなくてもいいんですが、座っていらっしゃるそれぞれの方々が、思い思いの時間を過ごされていくうちに、目的地まで「リセット」されていきます。
バス・電車のたぐいは、この「リセット」が出来るかどうかで、降りた後の動きが変わってくるように思えるのですね。
でも、例えば「水戸岡デザイン」の電車は確かに「すごい!」(素晴らしい、を超えていると思いますね)んですけど、そこにはなんだか「落ち着き」がない。
「今電車に乗って、移動中だよ」という感覚は、どうも感じられない。
移動中も「イベント」だ!というデザイン、というのがいまの「優等列車」の時勢なんでしょうね。

では一般列車は?というと、これまた実に味気なくなりましたね。
やっぱり「デザイン」がすごいんですが、人間工学的にフィットした「ロングシート」だったり、車内の色彩などもよく考えられている。

では毎日乗りたいか?というと、仕事で乗る…買い物で乗る…というはっきりした目的があれば乗りますでしょうが、「なんとなく、きょうは●●線でぶらぶらするか?」と言った場合に、そこで「なんともすんばらしいデザインの電車がはいってきたら」なんだかなあ、と思ってしまうんです。


うーん、うまくいえないな。

まあ、いうなれば「ラーメン」を食う心境とでもいいかえましょうか。
つまりですな、ラーメンっていまはほとんどどれも「うまい!」というこだわりやらなにやらであふれています。
しかしこれは30年ほど時を戻すと、そういうこだわりって、あんまり表には出さなかった。それぞれの店なりの工夫はあるんですけどね。
では、普通のラーメン、ってどんなのか、そのコンセプトは「もうからねえが、楽なのが一番」ってやつです(笑
化学調味料をいれ、できあいの鶏ガラスープに、ちょっと濃いめの醤油、町の生麺屋さんでも手に入りそうな麺、とりあえず煮ておけば出来上がるチャーシュー、といった、いまならへたをすると400円レベルで食べられる、というやつですが、それって、じつは意外に毎日食べても飽きないと思うんです。
この感覚が、じつは昔の私鉄・国鉄の車輛にはあったんです。
ものは中庸がよろしかろう、ランクが上ならその方々の「中庸」をデザインしていた。
大きく変わった車輛としていくつかのエポックメイキングな車輛もあるんですが、それがとんでもなく逸脱していたのかというと、実はそうでなかったりしますね。

新幹線などは、既存の技術やデータを見直したり、研ぎすましたものであって、真新しい技術などはない、と島秀雄さんが書いていました。
相武台実験に始まる新性能駆動試験やタルゴ・低床車の登場、全冷房の寝台車、パーラーカー…それまでになかったもののように見えても、技術的には前例があったりしています。
また、これから使う期間と、提供できるサービス条件も、それぞれの電車・客車たちは織り込んでいて、それゆえに普通に生きながらえた車輛が多かったとも言えます。


転じて、今新製中の車輛が、そこまで息が長いのか?というとこれは疑問です。
10年で陳腐化する…といったのは小田急3000(SSE)登場時の山本利三郎氏の言葉ですが、これとは若干ニュアンスが異なって参りましょう。

長々と書きましたが、ようは実物が「飽きられる」ような前提を持って作られている以上、そっちに興味が無くなることが多くなり、それが模型趣味にも反映してしまっていると私は考えています。


でやっとこさ、元の話に戻ると、そんな実物が跳梁跋扈している中で「この趣味を理解してくれる人が増えた」というような認識はあるかもしれません。
それが「鉄道趣味」、とくに「模型趣味」に反映するような、「ああ、この電車に乗って楽しかった、これを思い出にしたい、また乗りたい、せめて自分の手元においておける何かを買いたい!!」という衝動になっているか?というところが大事かと思うのですね。

その思いが大きければ大きいほど、人間ってのは意外に「金は出す」んですね。
ものを運ぶだけならどっかの安売り店で鞄を買えばいい、でもウン十万する「はーめす」など、買う人がいて、ちゃんと商売も成り立っている。

持つことの「矜持」
を満足させているからにほかなりません。
でも、模型ってそんなものは出てこないんですね。

なんとなくそういう意味では、この趣味の限界を感じている昨今です。
まあ、50にもなりましたし、ここでいったん整理する…というのも視野に入れて、今後どのような遊び方をしていけばいいか…場合によっては大きい模型にシフトしてごく少量の車輛でも満足できる環境に変えていこうかとも思っている店主でした。

戯れ言かいてすいません。

トラムウェイ 都電8000…

毎度、金もないくせに、注文だけしてしまったため、手に入れるのが遅れたトラムウェイ都電8000。

本日、やっと到着していろいろ見てみました。

80001

写真で見たときは、「あー、こうなっちゃったか…」という印象。
プラ車体の製品によくある、窓ガラスの厚みがわかる透明ガラスの偏光状態。
それと、系統板も点灯式にしたため、ちょっと変な印象がある正面。
まー手に入れてみないとわからんな…という感じだったのですが…。
今日箱から出してみた状態ですと、たしかにガラスがちょっと変ではありますが、思ったほどひどくもなさそう。
ビューゲルは…こんなに小さかったかなあ?と思うくらいのもの。ただし、明石型というのがミソ!
こいつはたくさん欲しいものだったので、5セット別途入手済。(銚子電鉄の車輛で必要なんですねえ)
車体色は…こんな感じでしょうね。

80003

何となく、荒川車庫の「学園号」に近い感じ。もっと黄色くてもいいのかしら?とか思ってみたりもしますが、都電も「統一した色」なんてのはなかった!はずですから、もっと●●だった…なんて話は「やぼてん」なことです。
毎度書きますが、そんなに拘るなら、1/87の16.5mmで、特製品で50万くらい払って作ってもらうとよろしいかと思いますね。(20年前にあの「はなてん」のお店に問い合わせたところで、都電クラスで50では多分出来ないでしょう…と言われたことがありましたね)
走行性能はトラムウェイさんの説明ですと、スロー運転が出来ると書いてありました。
確かにそうなんですが、本当に「遅い」!!
トップスピードではMODEMOの都電7000に追いつかれます。
走り自体はすこぶるいいので、ごとごとと動く…というイメージとしてはぴったりでしょうね。
しかし、走行音はというと、プラ製品にしては意外に聞こえる…方かな。
MODEMO7000とあんまり変わりません。
この辺は、路面電車の模型としては限界なのかもしれません。
でもって、あんまりビューゲルが小さく感じるので、工房汽笛製の明石型につけ直してみたのが下の写真。

80002

写真と見比べると、やっぱりこのくらい大きいはずですね。

たしかにおもちゃっぽいところはありますが、まあ、この値段ですから、よしとしましょうか。

実際のところ、うまく作りさえすれば、ワールド工芸さんの都電8000のほうが、走行音もとっても静かですし、おそらくはあの「カミナリ走行」といわれた、ぶっ飛ばし運転も、ワールドさんの方が得意そうです。

ちなみに…

80004

屋根の手すりなどはまだ未装着。

こういうのが、じつは老眼にとっては厳しい作業な訳です。

マイクロエースのED60なんかは、このへんはすでに作業済なのがありがたかった。

都電クラスの大きさの電車でも、こういう配慮が欲しいかなと思います。

ところで、この8000という電車、総花的に各車庫に撒かれた、とありますが、いままでいろんな都電の写真を見ても、なぜか21系統・千住4丁目電停で撮影されたものが見当たらないですね。

21ですと、三ノ輪車庫だと思いますが、すんごく小さい頃、あの車庫の前を通ったときのことを何となく覚えています。

ただ、いまのいままで、都電と言えば「6000(三ノ輪なので3000の方が多かったかも)」というイメージを形作っていたのは、たぶん千住四丁目電停にきていたのが、6000系統の電車ばかりだったからかもしれませんね。

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